BLOG: Work in progress

2017年10月4日

札幌芸術の森美術館での五十嵐威暢展まで1年をきりました。
「来年のちょうど今頃にスタートするね」と、美しい紅葉を眺めつつ歩きます。

可愛らしい建物の有島武郎旧邸では、
屋内にてカッティングシートのインスタレーションを予定しています。

1階と2階に、有島武郎に関する展示が一般公開されていますが、
文化財である建物や貴重な展示物を傷つけぬよう、どんなことができそうか、
ご協力いただく中川ケミカルの方々と模索中です。

カッティングシートは、透明も不透明も含め、たくさんの色があります。
窓越しに光が透過する感じはどうかなとサンプルをあてたりしました。
現地にいると、想像が膨らみ、次々とアイデアが湧いてきます。

屋外は赤い外壁に白い窓枠ですが、屋内は塗装なしの木の窓枠。
昔ながらの波打ったガラス越しの光が優しくゆらぎます。

翌日、新十津川町の五十嵐のアトリエ・ギャラリー「かぜのび」まで足を伸ばしてくださった中川ケミカルのみなさん。
長く一緒に時間を過ごすことで、コミュニケーションは深まり、アイデアは広がり、来秋の展示に向けての協働が、ますます楽しみです。

◎2018年追記
有島武郎旧邸での展示は中止となりました。
美術館本館、中庭、渡り廊下、池の手前の屋外芝生のスペースに作品展示をします。
中川ケミカルの皆様とは、渡り廊下のガラス面の作品「ふわふわ」でご一緒させていただきました。
カッティングシート「ふわふわ」設置風景

文・写真:羽田麻子